チャラ男の本気は甘すぎる
───翌日。
「上月さん、今日も一緒にお昼食べていい…?」
「いいよ。あたしは大歓迎!」
お昼休みに入ってすぐ、上月さんに話しかけて教室を出る。
紫央くんには『お昼は別で、パンもいらない』と連絡はしたけど、
教室に来られると気まずいし…。
昨日、片倉くんが『紫央が教室に来て心配してた』って教えてくれた。
だから断っても、紫央くんが来るかもしれないと思ったら…
紫央くんにどんな顔されるのか不安で、避けてしまう。
「いいの?いつも一緒に食べてる人断って」
「はい…ちょっと、気まずいから…」
「なんかあった?
片倉みたいになんか傷付くこと言われたとか?」
「……ううん。
紫央くんはなにも悪くないんです。
私がうじうじして、勝手に不安に思ってるだけなんです…」
「じゃあ、ちゃんと話し合った方がいいよ。
その紫央くん?も、理由もわからず避けられてたら悲しいと思うし」