チャラ男の本気は甘すぎる
もう一度店内に入ったら、紫央くんが受付のお兄さんと話す。
私は紫央くんの後ろで待ってたら、店員さんがチラチラ見てるような気がした。
「……?」
不思議に思ってたら、話が終わった紫央くんが「行くぞ」って私の腕を引っ張った。
「……私、あの受付の人に失礼なことしちゃってたかな?」
無意識に迷惑行為をしてた?だから見られてたのかな?
「……違うね。
あれは憂莉が美人だから見てたんだよ」
「え!?」
「色目使ってたね、あれは」
あー…そうなんだ。
今までは、それを気にしてた。
見た目通り、よく見られたいと思ってたけど…
「……今は紫央くんにだけ
かわいいと思ってもらえればいいかな…」
ボソッと呟いたら
前を歩く紫央くんの耳が、赤くなった気がした。