チャラ男の本気は甘すぎる
「あ、じゃあ今度の休みデートしよう」
「デート…」
「眼鏡買いに行きたいって言ってたよな。
一緒に行って、うちでゲームしよう」
「うん、行く!」
だいぶ前の約束、覚えててくれたんだ。
今度は“友達”としてじゃなく、“彼女”として紫央くんと一緒にいられるんだ。
そう思ったら、今からドキドキする。
「前は変な男が来たからなぁ。
今度は憂莉が、最初から最後まで楽しいって思ってくれるデートにしないとな」
「……ありがとう、紫央くん」
「憂莉が笑ってくれるなら、
全然、なにも苦じゃないよ」
ニッて歯を見せて笑ってそう言う紫央くんに、
もう、『好き』が溢れすぎて。
ぎゅうっと抱きついたら
紫央くんは笑って抱きしめ返してくれた。