チャラ男の本気は甘すぎる
「……普通に、褒めただけだよ」
「えっ!褒めてたんですか!?」
「(それすら伝わってないんか…)」
からかってたわけじゃないの?
……むずかしいな。
未だに紫央くんのノリがわからない。
またパンを一口かじって食事を続けてたら、
「あ!紫央くん昨日行ったよ〜!」
どこかから帰ってきた様子のB組の女の子が、紫央くんに話しかけてきた。
「あ、まじ?サンキュー」
「クリームパン美味しかった!」
「おー、結構人気だからな。
俺のオススメはやっぱりクロワッサン」
「昨日売り切れてたの〜!」
「まじ?
来る時教えてくれたら、母さんに置いといてって頼んどくわ」
「ありがと〜」
『今度行く時連絡するね!』って言って、女の子は自分の席に戻る。
……紫央くんと、仲良いんだな。