チャラ男の本気は甘すぎる
そっか、私にとって紫央くんは初めてで、この学校でたった一人の友達だけど、
紫央くんにとったら、私はたくさんいる友達の中の一人にすぎない。
クラスも違って、自分のクラスにだってたくさん友達がいるんだろう。
なのに、いつも私とご飯食べてくれたり、一緒に帰ってくれたり…紫央くんはそれでいいのかな?
「仲良しなんですね」
「ん?あぁ、同中なんだよ。
同中の奴は俺の家がパン屋なのだいたい知ってると思う」
「……」
わかるよ。
私だって、中学の同級生で家が文房具屋の子とかいて、仲良くなくてもみんな知ってた。
けど、仲良くないからできるだけ行かないようにしてた。
顔合わせるの気まずかったし。
でも彼女は行ったってことは、仲良いんだよね。