チャラ男の本気は甘すぎる
「…いいけど、
俺の買い物についてきてもつまんなくない?」
「パン屋さんに必要なもの探したりしたいです!」
「……ユリがいいなら、
一緒に行く?」
「はいっ!」
休みの日に友達とお買い物。
それなら笑莉に、ちゃんと仲良しだって思ってもらえるはず。
「……(受身かと思ったら、たまにグイグイくるよな…。距離感がむずかしい)」
「えっと…
本当は一人の方がいいですか…?」
なんか、
あんまり乗り気な顔してないけど…
紫央くんは友達とわいわいするのが好きなのかと思ってたけど、
買い物は一人でしたいタイプだったのかも…。
「え?全然!
賑やかな方が俺は好きだし」
「でも渋い顔してたから…」
「ちょっと考え事しただけ!
つーか、ユリこそいいの?」
「え?」
「休日に出かけるって、
まわりから見たらデートみたいだけど」