チャラ男の本気は甘すぎる
名は体を表す…か…。
私は…自分の名前、あんまり好きじゃないからなぁ…。
「…それじゃ、俺の買い物も終わったし、
俺んち来る?」
「えっ」
「昼食、母さんにサンドイッチ作っといてってお願いしたから」
「いいの…?」
「うち来る約束だったからな。
もてなす準備はしてるよ」
「サンドイッチ初めてだから、楽しみ…!」
いつもお昼にくれるパン、どれも美味しいから
出来たてだったら、きっとめっちゃくちゃ美味しいんだろうなぁ…!
「じゃあちょっと歩くけど、疲れてない?」
「大丈夫だよ」
「ん、じゃ行こっか」
ん?
紫央くん、なんか手を差し出してきたけど
すぐ引っ込めた…どうしたんだろ?
「……(手ぇ繋ぐの断られてたんだった…!調子乗った…!!)」
なんかよくわかんないけど
ぎゅっと拳を握って歩く紫央くんの少し後ろを歩きながら、紫央くんの家へ向かった。