チャラ男の本気は甘すぎる
男の子の1人が、なにかに気付いたような声を出す。
もしかして、紫央くんの知り合い…?
チラッと紫央くんを見ると、気にせずお店に入ろうとしてる。
知り合いじゃないのかな、と私も紫央くんの後に続こうとしたら。
「ちょっと、なに?無視?」
男の子は私に向かってそう言ってるようだった。
「……え…
私、ですか…?」
「なにそれ?
他人のフリして誤魔化すつもり?
オレの誘い断って、別の男と遊んでたんだ?」
オレの誘い…?
誘われてないし、そもそもあなた誰?
「あの…人違い、じゃないですか…?」
「いやいや、その顔で『人違い』とか無理あるでしょ。
そんなかわいい顔間違えるわけねーし」
本当に誰かわからないのに…!!