チャラ男の本気は甘すぎる



「“友達と遊ぶ”って言ってオレの誘い断ったよね?
ウソついたんだ?」



「えっ、彼は友達です、けど…」



「いやいや、
その服、絶対友達向けじゃないっしょ。
めちゃくちゃ男意識してんじゃん」




男の子たちにクスクス笑われて、顔を俯かせた。


やっぱり、友達と遊ぶのにこの服は変だったんだ。



『バカにされるよ?』



……笑莉の、言う通りだった。




「そいつを“友達”って言うなら、
オレらも混ぜてよ。

友達だろ?“笑莉ちゃん”」




そう言ってる肩を組んでくる男の子。



あぁ…そっか、笑莉と間違えてたんだ?




「ねぇオレも混ぜてよ笑莉ちゃん」



「……笑莉?」




男の子が呼んだ名前に反応したのは、紫央くんだった。



< 56 / 301 >

この作品をシェア

pagetop