チャラ男の本気は甘すぎる
紫央くん本人から『笑莉に会いたい』って言われたりしたら…
う゛…ダメだ。想像しただけでモヤモヤする。
「憂莉…どした?
なんか顔色悪くないか?」
「……なんでもないよ」
「…もしかして、あのわけわからん男に言われたこと気にしてる?
笑莉ちゃんのことは知らないけど、
魅力的じゃないとかそんなことないからな?」
「……でも…
紫央くんは?」
「へ?俺?」
「紫央くん…笑莉に興味あるでしょ…?」
紙袋を指で擦りながら俯く。
もし、紫央くんが笑莉に興味を持ったら……
「うん、まぁ、
興味はあるよね」
「……っ」
紫央くんは、私より笑莉を好きになってしまう。