チャラ男の本気は甘すぎる



これ…本当にできる?




「し、紫央くん…っ」



「ん?」




耳元で声がする。


紫央くんの息遣いがわかるくらい、すぐ近くにいるわけで…。



指先に集中できない…ッ!!




「ああああのっ!
そ、それは紫央くんが操作することになるので、私は慣れないんですけど…!!」



「そんなことないって。
俺が動かせば憂莉の指も動くだろ?覚えられるよ」




そういう次元の話じゃないような気が…!!




「あ、ほらここでAボタン!」



「え、A!?」



「右手、今触ってるボタン押して」




今触ってるボタン…


言われた通り押そうとしたら、


紫央くんの指が、『これだよ』って教えるように私の親指を撫でた。




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