チャラ男の本気は甘すぎる
特別だったらいいのに
「……へ…?」
「………」
紫央くんのベッドに横になる私。
あ、紫央くんの匂いがすぐ近くに……って違う!
たぶん今、そういうこと考えてる余裕ない。
「し、紫央…くん…?」
「………なーんちゃって」
「……へ…?」
私の手首を掴んでいた紫央くんの手が、ゆっくり離れていく。
「……憂莉は、自分のコミュ力のせいで人が離れていくっていうけどさ、
波長が合うとか合わないとかすっ飛ばして、カラダ目当ての男とかだっているんだよ」
「……え…」
「俺はそうじゃないからよかったものの。
もしこれが、利用されてるだけの“友達”だったら…憂莉、自分がどうなっちゃうかわかる?」