チャラ男の本気は甘すぎる
思わぬ出会い*紫央side
「はよー紫央」
「おーっす」
月曜日。
学校に来て玄関で靴を履き替えていると、同じクラスの友達である隼太に声をかけられた。
「あれ?
紫央って、朝は彼女と一緒じゃねーの?」
「は?彼女?」
「ほら、B組の。
いつも一緒に昼食べてるっていう…」
「憂莉のこと?」
「そうそう!」
憂莉とは、クラスも違うし、
一緒なのは昼と帰りだけ。
朝も一緒に行きたいから『迎えに行ってもいいか』と聞いたことがあるけど、
朝は嫌だと断られた。
なんとなくその理由は…土曜日の話でわかったけど。
たぶん、笑莉ちゃんと俺が鉢合わせるのが嫌なんだろうな。