夏の終わりと貴方に告げる、さよなら
俺はなんで、こんなことをしているんだろう。
出張に同行している美緒も乗り気ではない。それなのに、無理をしてまで観光をする必要はないんじゃないか。
そう思い直すと、検索していたウェブページを閉じて、車内の窓から景色を眺める。
今までにも何度か大阪へ出張に来たことはある。だが仕事の都合上、時間が取れずに、ゆっくりと府内を見て回ったことはなかった。
街中を忙しなく行き交う人々も、皆寒そうに背を丸めて歩いている。
出張する時期が冬じゃなければ、良かったのに。そんな風に思ってしまう。
隣に座る美緒もまた、一言も発することもなく、ただぼんやりと景色を見つめている。
彼女が笑わなくなったのは、いつからだろうか。少なくとも、離婚調停の話が出てからは、美緒の笑顔は一つも見ていない気がする。
そうさせてしまったのは、俺のせいなのか。
出張に同行している美緒も乗り気ではない。それなのに、無理をしてまで観光をする必要はないんじゃないか。
そう思い直すと、検索していたウェブページを閉じて、車内の窓から景色を眺める。
今までにも何度か大阪へ出張に来たことはある。だが仕事の都合上、時間が取れずに、ゆっくりと府内を見て回ったことはなかった。
街中を忙しなく行き交う人々も、皆寒そうに背を丸めて歩いている。
出張する時期が冬じゃなければ、良かったのに。そんな風に思ってしまう。
隣に座る美緒もまた、一言も発することもなく、ただぼんやりと景色を見つめている。
彼女が笑わなくなったのは、いつからだろうか。少なくとも、離婚調停の話が出てからは、美緒の笑顔は一つも見ていない気がする。
そうさせてしまったのは、俺のせいなのか。