夏の終わりと貴方に告げる、さよなら
串カツ屋を出て、市内を歩いていると、夜空に浮かぶ大観覧車が見えた。ゆっくりと回るゴンドラは、色鮮やかなイルミネーションで飾られ、とても綺麗で思わず見とれてしまう。
亮介の隣にいる彼女も、静かに観覧車を見上げていた。
「乗ってみるか」
観覧車を指差して、美緒を誘ってみる。
二人きりで話すには、丁度いい空間だと思ったのだ。
「良いですね。私も乗りたいです」
彼女の承諾を得て、観覧車のゴンドラに乗り込んだ。二人は向かい合うように座ると、ゆっくりと動き出した観覧車の窓から街を見下ろしていく。
頂点に差し掛かろうとした所で、美緒はポシェットから、四つ折りにされた紙を取り出し、無言のまま亮介に手渡した。
「……これは、どういうことだ」
受け取った紙を広げると、亮介は驚きを隠せずに、彼女の顔を一瞥する。
中身は離婚届だった。彼女の名前と捺印が、すでに記され、後は夫側の欄だけが、空白のままにされていた。
亮介の隣にいる彼女も、静かに観覧車を見上げていた。
「乗ってみるか」
観覧車を指差して、美緒を誘ってみる。
二人きりで話すには、丁度いい空間だと思ったのだ。
「良いですね。私も乗りたいです」
彼女の承諾を得て、観覧車のゴンドラに乗り込んだ。二人は向かい合うように座ると、ゆっくりと動き出した観覧車の窓から街を見下ろしていく。
頂点に差し掛かろうとした所で、美緒はポシェットから、四つ折りにされた紙を取り出し、無言のまま亮介に手渡した。
「……これは、どういうことだ」
受け取った紙を広げると、亮介は驚きを隠せずに、彼女の顔を一瞥する。
中身は離婚届だった。彼女の名前と捺印が、すでに記され、後は夫側の欄だけが、空白のままにされていた。