BeAST
1人にしてあげない
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「そういう服装、好きなの?」
どちらかというとギャルっぽく見える。
「出来るだけ長く見えないようにすると、こうなるんです」
「へえ。」
もちろん、声はオクターブ上だ。
「何センチあるの」
「175です。柊吾さんは?」
「181」
「本当、私の周り皆高身長で助かります」
ふふ、と笑ってみせる。
「シンとゼンも俺より高いしね。丞さんも君よりは大きいか」
丞さんは、180ないくらいだからな。
178、9ぐらいかな。
「今日、丞さんに髪とメイクしてもらったんですよ。」
どうです?と聞けば、じっと俺の顔を見る。
「他の男とのデートの準備、丞さんに手伝わせたんだ。やるね?」
「その方が手出しにくいかと思って」
ニコッと笑って、進行方向を見る。
「悪いけど、関係ないよ」
「あー残念」
クスクス笑う。
分かってた。
他の男のものだと、そうじゃなかろうと、どうだっていい。
着いていけば、立体駐車場に着いて。
「乗って」
黒の高級車。
んー、何かあっても逃げづらいな。
「はーい」
エスコートされて助手席に乗る。
車を走らせて、デカいホテルの玄関に車が停められ、滑らかにホテルマンに鍵を渡して私も降ろされる。
「柊吾様、お待ちしておりました」