BeAST
「まあ。お前は知ってんだろ?」
「兄貴から聞いた」
「やっぱりな。卒業式ってだけで、在校生は中旬まで普通に授業日だし、最後の節目っつったら、今日ぐらいだろ」
「まあ、そうか」
「何の話だ」
灯織と柿谷の会話はその2人にしか分からない内容。
俺たちは置いていかれていて、それは皇も。
「大したことじゃねえよ。お前らには悪いけど、春までまた休む。」
「え、どういうこと」
犀川が聞く。
「色々準備があってな」
「準備?」
そのタイミングで予鈴が鳴り、柿谷は自分のクラスに帰って行った。