BeAST




与坂と犀川。


2人は俺らとは違うクラス。


一方的に話して教室に戻って行った。


「なんか、お前、変わった?」


「あ?」


「いや、なんか、あいつらとの関わり方が」


「だって、あの2人の恋愛対象男だからな。前と違って距離感気にしなくていい」


ああ、そういうことか。と幸大が頷いて、首を傾げる。


「その原理で言うと、俺たちって」


「いや元々そんな仲良くないだろ」


「ああ、そうか。いつも俺がいじられてるだけ、ってぅおい!」


「おーナイスノリツッコミ〜。決まったな〜。」


「やめろまじで」


恋愛対象が女である男とは距離置いた方が良いんじゃねえのかってことだよな。


幸大と礼以外の男は距離置く。


漸は言わずもがな。

慎矢は、ハルが面倒くせえ。


「なんだよ」


慎矢を思わず見てしまった。


「いや」


ハルとのことなんざどうでもいいし、聞きたくもない。


全校集会が終わったあと、学年で集まり、担任が紹介される。



「よっしゃー!!!バナ先よろしくー!!!」


俺らのクラスは理系だし、メンツ的にそうなるだろうとは思ったけど、やっぱり橘だった。



< 321 / 337 >

この作品をシェア

pagetop