BeAST




多分、生徒会への連絡。


七種は、生徒会の会計をしてる。


伊達にメガネじゃねえわ。


保健室に向かい、耀介は不在だったがそのまま入り、七種は俺の首に包帯を巻き始めた。



「え、大袈裟じゃねえか。厨二病くさ…」



「その圧迫痕とキスマーク、そのまんま晒す気か。そういう趣味のやつだと思われるぞ」



……キスマーク。


あーーーーーー



「七種、お前神かよ」


「言動が井筒化してる。そうやって、誤魔化すな」


「……悪い。本当に、…その、見苦しいもんを」


手際よく、包帯を巻いて、それが終わるとため息をつく七種。


「少しも言わないんだな」


「……え」


「あいつらを責める言葉だよ」


ああ、そういや。

まあ、心ん中ではすげえ言ってるけど。


でもこれは仕事で。


「怒れよ」


「……いや、柿谷に関しては俺が挑発してるから、別に。皇は……柿谷と関わるなって俺をどうにか止めたくて、ああなっちまうっつーか」


「お前は他人には優しいよな。お前はお前自身に優しくしないつもりか」



環と、同じようなこと、言うんだな。



「それ、俺の課題」



「……事情があるのは、薄々感じてる。お前の本当の姿がそれじゃないことも」



「は…?」



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