魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
「調子に乗るな。正解を引く能力があるのなら、おまえは他人より深く知識を身に付けるべきだ」

 浮いた気持ちがノインの叱責でしぼむ。

「僕たちの思う〝正しい〟が他人にとってもそうだと言い切れるか? たった一滴で千人を殺す毒だって、僕らは簡単に作り出せるんだ。おまえは才能があるからこそ、自分がなにを作るのか、なんのために作るのかを、誰よりも理解しなければならない」

「たしかに……ノインの言う通りだね」

 軽率に喜んだことを反省する。

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