魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 まず、私の食事の知識は前世のものだけだ。こちらに来てからは、人が食べるものではないとしか思えないものばかり与えられていた。

 味覚音痴というわけではなさそうだけど、どうすればおいしくなるのか、いまいち自分で判断できないのだ。

 伯爵令嬢という育ちもあって、こちらの調理魔道具に慣れていないのも原因のひとつである。電子レンジやトースターと似た用途のものはあるのに、どうも加減がわからなくて、よく食べ物を焦がしたり、爆発させたりしてしまう。

 それならばと普通の調理器具でスープを作ったり、ベーコンを焼こうとしてもあまり変化はなかった。

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