魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 前世の姉にはもう一生会えないだろうけど、エミリアには会おうと思えば会える。だけど彼女は私が会いに行っても喜ばないだろうな。

 出来損ないの姉を死ぬほど嫌っていて、私を傷つけるためならどんな言葉も吐いたエミリア。わざと私の前で魔法を披露しては、両親の関心を奪っていった。

 いっそ、直接痛めつけてくれたら私も嫌いになれたのに。エミリアが傷をつけたのは、いつだって私の心だった。

『本当にお父様とお母様の子供なの? 魔法も使えないのに?』

『早く死んじゃえば? そうしたら、初めてお母様たちの役に立てるんじゃない?』

『私の視界に入らないでよ。役立たずが移ったらどうするの』

< 214 / 466 >

この作品をシェア

pagetop