魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
「このレシピを王立学院に共有できたらと思うのですが、可能でしょうか? 私とノイン王子だけでは生産が間に合わないので……」

「もちろん可能だが、それでよいのか? 基本的に錬金術師は自分のレシピを見せたがらないものだと思ったが。ましてや、今までにない新しい薬だというのに」

「これでひとりでも苦しむ方が救われれば、それが一番です。完成させたのが誰かは関係ありませんから」

 これもノインの教えだ。

知識は独占せず、積極的に分け与える。

 彼がそういう考えだから、今の私がある。

「ふむ……。ありがたいが、そうなるとそなたに得が少ないのではないか?」

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