魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 今夜のようにオーウェン王子がいないパーティーでは、彼女の周りに媚びを売る貴族の男たちがいつもあふれた。

 それが今日はどうだ。ひとりとしてエミリア自身には興味を向けず、会話があったとしても、すぐにリネットの名を出す。

 エミリアの機嫌はさらに悪化した。

 あんな女は、格式高いメルヴィル家から追いやられて当然の出来損ないだ。魔法師の一族に生まれながら適性はゼロ、そのうえ錬金術などにうつつを抜かしていた。

 追放された時は胸がすく思いだった。

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