魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 ご機嫌な鳴き声をあげているのは、ノインがいなくなったからだろうか?

 問題はアルトのせいで、ついさっきノインに感じた気持ちを忘れてしまったことだ。

 くすぐったくて、もどかしくて、むずむずする変な気持ちだったような気はする。

「明日、もう一回ちゃんと謝ろうね」

「ぴう、ぴうぴう」

 アルトが歌うように鳴いて、私にふわふわの毛を撫でるよう要求する。

 今はノインのことが気になってしまい、素直に気持ちのいい毛並みを楽しめなかった。

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