魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

今日まで本当にいろいろあった。

 ドラゴンに追いかけられた時は本当にどうしようかと思ったけれど、おかげでアベルに出会えて、ノインに引き合わせてもらえたのだから、結果的によかったのだろう。

「明日は頑張ろうね、アルト」

「ぴうう」

 アルトが歌うように鳴く。

 ふわふわの身体をぎゅっと抱きしめると、無性に寂しくなった。

 ひとりになるのは久しぶりだ。ずっとノインがいてくれたから。

「……いつもどうやって過ごしてたっけね。忘れちゃったな」

 ノインはというと、驚いたことに塔を離れて親善試合を見に来てくれるらしい。

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