魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 立ち上がったノインを陛下が制した。ノインは気に入らないように顔をしかめて、不満があるのを隠しもせず、再びソファに腰を下ろす。

「じゃあ、父上とノインが話している間にリネットをデートに誘うか」

「馬鹿なことを言うな」

 アベルの軽口にノインが噛みつこうとするのを見て、仲介に入る。

「ノインは陛下とお話があるでしょ? 邪魔しないように、アベルにお城を紹介してもらってくるよ」

「話なんかすぐに終わる」

「家を追い出されたわけじゃないんだから、家族と話せるうちに話しておいたほうがいいと思うよ?」

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