私はあと何回、彼に恋をするのだろう 〜仕事とストレスと、そして恋と〜
生理痛・・。

「紗絵? どうした、顔色があまり良くないけど」

「あ、うん、生理痛かな」

「そっか、鎮痛剤飲む?」

「・・大丈夫だよ。ちょっと休んでれば」

「そう? ベッドからクッション持ってくるよ。寄りかかれた方が楽だよね」

「・・ありがとう」

彼は看護師だから、当然私よりも病気や薬に詳しい。
仕事のことは黙っているとしても、身体のことは話した方がいい気がした。

黙っていても、どうせいつかは気付かれるだろうし、バレたら後が怖そうだ・・。
目に浮かぶようで、苦笑いする。

「ね、蓮斗。ちょっと話したいことがあるんだけど」

「うん」

「私が鉄剤飲んでるの、どうしてか話してなかったよね?」

「そういえば・・ちゃんと聞いたこと無かったか。貧血なのか?って思ってたけど」

「私ね・・筋腫があるんだ」

「筋腫? 筋腫って、子宮だよね? どのくらいの大きさ?」

素人の私が説明するよりも理解が早いだろうと、2月に受けた検査の結果を彼に見せた。

「いま11月だから、もしかしたらこの時よりも・・・・」

「うん、大きくなってるかもしれない」

「ドクターは、なんて言ってる?」

「5センチ超えたら、次の処置を考えることにしよう・・って」

「次の処置って・・オペも含まれてるよね?」

「うん・・ホルモン治療か手術・・って」

そう。
2月の検診の時は4センチくらいで、5センチ超えたら考えよう・・と言われたのだ。

「紗絵、よく聞いて」

「え? うん」

「俺、紗絵のこと大事にする。だから・・仕事、本当に無理しないで」

「・・・・うん、分かってる」

「こないだみたいに、休み無しで働くのが続くようなら、身体のことも話して負担軽くしてもらったりとか」

それは・・・・。
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