私はあと何回、彼に恋をするのだろう 〜仕事とストレスと、そして恋と〜
結局、お昼ご飯らしいものを食べたのは16時を過ぎてからで、そんな中途半端な時間に、まともな食事は取れなかった。

そのご飯の帰り、トイレに寄った時だった。

ボトボトボトッ・・。

便座に座った途端に、連続して血の固まりと相当量の経血が、自分の身体から落ちるのを感じた。


サーーーッ。


血の気が引く音が、聞こえたような気がした。

これはさすがにマズイ。

いや、マズイというか、こんなのが続いたら死んじゃうかもしれない。

便座から立ち上がって振り返り、真っ赤な便器を呆然と眺めた。


仕事・・してる場合じゃない、よね。


今日のミーティングは、残りひとつだ。
幸いなことに、部内のメンバー限定のものだから、これをリスケさせてもらってすぐに帰ろう。

「すみません、急用で・・。はい、17時のミーティング、明日以降にリスケお願いできますか?」

普段きっちり仕事をしていたおかげか、『珍しいですね』と、すんなり変更を受け入れてもらった。


助かった・・。
少しでも早く帰らないと。


大量の経血が漏れて洋服が汚れたり、それだけじゃ済まなくて、座った椅子にまで漏れた経血が付いてしまうことがある。

貧血でフラフラになれば、帰りの電車やバスで座りたくなるし、一度座ったら、疲れやだるさで立ち上がるのが辛くなる・・。

これから起こることが予想できていた私は、そうなる前に帰宅しなければと自分に言い聞かせ、バタバタと支度をして急いでオフィスを出た。
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