私はあと何回、彼に恋をするのだろう 〜仕事とストレスと、そして恋と〜
コンコンコン。
「はーい、どうぞー」
「師長さん、坂本です。失礼します」
どのタイミングでもいいから、私の気持ちが少し落ち着いた頃に、今後のことを相談したいと言ってくださっていた。
「その椅子に座って。坂本さん、本当に良かったわね。あれからもう少し話ができた?」
「はい。話し疲れたのか、いまは眠っていますけど」
「そうなのね。奥さまに会えて嬉しかったのね」
さて、と師長さんはテーブルの上で手を組んだ。
「坂本さんのこれからのことなんだけど」
「はい」
「看護師の仕事に完全復帰するとなると、骨折の具合からいって3ヶ月くらいかかると思うの」
「結構・・長いですね」
「そうなのよね。利き腕の右だし、いろいろな場面で力が入ることがあるから、ちゃんと治ってからじゃないと難しいかな」
「・・はい」
それは仕方がない。
もし無理をして患者さんに迷惑をかけたら、病院にだって更に迷惑をかけることになる。
「それでね、提案があるんだけど」
俯く私に、師長さんは明るい声で言った。
「え、提案・・?」
「もし奥さまが良ければなんだけど・・坂本さんに、患者さんの相談相手になってもらおうかと考えているの」
「それ・・は、看護師の仕事とは違うんですか?」
「もちろん、含まれるといえば含まれるんだけど・・。実際には、じっくり時間をかけて向き合うのは難しい状況で。
そこをね、坂本さんに重点的にフォローしてもらえたら、すごく助かるなって」
確かに、骨折した腕をかばいながら無理をするよりは、いまの彼にしかできないことだってあるはず・・。
それなら・・。
「あのっ、私にも何かお手伝いできること・・ありますか?」
思わず口にしていた。
「はーい、どうぞー」
「師長さん、坂本です。失礼します」
どのタイミングでもいいから、私の気持ちが少し落ち着いた頃に、今後のことを相談したいと言ってくださっていた。
「その椅子に座って。坂本さん、本当に良かったわね。あれからもう少し話ができた?」
「はい。話し疲れたのか、いまは眠っていますけど」
「そうなのね。奥さまに会えて嬉しかったのね」
さて、と師長さんはテーブルの上で手を組んだ。
「坂本さんのこれからのことなんだけど」
「はい」
「看護師の仕事に完全復帰するとなると、骨折の具合からいって3ヶ月くらいかかると思うの」
「結構・・長いですね」
「そうなのよね。利き腕の右だし、いろいろな場面で力が入ることがあるから、ちゃんと治ってからじゃないと難しいかな」
「・・はい」
それは仕方がない。
もし無理をして患者さんに迷惑をかけたら、病院にだって更に迷惑をかけることになる。
「それでね、提案があるんだけど」
俯く私に、師長さんは明るい声で言った。
「え、提案・・?」
「もし奥さまが良ければなんだけど・・坂本さんに、患者さんの相談相手になってもらおうかと考えているの」
「それ・・は、看護師の仕事とは違うんですか?」
「もちろん、含まれるといえば含まれるんだけど・・。実際には、じっくり時間をかけて向き合うのは難しい状況で。
そこをね、坂本さんに重点的にフォローしてもらえたら、すごく助かるなって」
確かに、骨折した腕をかばいながら無理をするよりは、いまの彼にしかできないことだってあるはず・・。
それなら・・。
「あのっ、私にも何かお手伝いできること・・ありますか?」
思わず口にしていた。