私はあと何回、彼に恋をするのだろう 〜仕事とストレスと、そして恋と〜
「紗絵ちゃん」
会議室のドアが開いて、人事総務部の同期が声を掛けてくる。
「さつき〜〜」
「紗絵ちゃん、また何か押しつけられたんでしょ? いま部長が出ていくところ見たよー。ね、お昼行こ。美味しいもの食べようよ」
「いやー、食欲ない・・もう吐きそう」
「またそんなこと言って。じゃあほら、向かいのビルにできたカフェに行こうよ。ね?」
「・・カフェ? そこサンドイッチある?」
「あるある! ほら行くよ」
さつきがランチに誘ってくれて、少し気が紛れた。
カフェのテラス席は少し寒かったけれど、風が気持ちいい。
「えーと、私はエビのトマトクリームパスタで。紗絵ちゃんは?」
「・・・・私は、スモークサーモンとアボガドのサンドイッチお願いします」
「かしこまりました。少しお待ち下さいね」
オーダーを手にキッチンに向かう店員さんを眺めながら、さつきが話し始める。
「紗絵ちゃん、部長に何を頼まれたの?」
「あー、うん。上島さんがダウンしたから、2週間上島チームの面倒見て欲しいって」
「えー、紗絵ちゃん大丈夫かな」
「さつき、上島さんのこと何か聞いてる?」
「うん・・。上島さん、メンタルやられたって。相当追い詰められてたみたい」
「そっか、そうだよね・・。しばらく厳しい状態続いてたしね・・」
「上島さんのことも気になるけど、私は紗絵ちゃんの身体の方が心配。健診、引っかかったんでしょ?」
「うん、まぁ・・経過観察って・・」
込み入った話になりかけた時、タイミング良くパスタとサンドイッチが運ばれてきた。
「2週間だから。美味しいもの食べて、乗り切るつもりだよ」
「よく言う・・さっきは吐きそうとか言ってたのに」
「アハハ」
「紗絵ちゃん、ほんとに無理しちゃダメだよ。紗絵ちゃんだって、ギブアップしていいんだからね」
「さつき・・」
「ランチもお酒も付き合うからさ。しんどくなったら、すぐに社内チャット送ってよ」
2週間なら・・。
そのくらいなら、なんとか頑張れそうな気がした。
会議室のドアが開いて、人事総務部の同期が声を掛けてくる。
「さつき〜〜」
「紗絵ちゃん、また何か押しつけられたんでしょ? いま部長が出ていくところ見たよー。ね、お昼行こ。美味しいもの食べようよ」
「いやー、食欲ない・・もう吐きそう」
「またそんなこと言って。じゃあほら、向かいのビルにできたカフェに行こうよ。ね?」
「・・カフェ? そこサンドイッチある?」
「あるある! ほら行くよ」
さつきがランチに誘ってくれて、少し気が紛れた。
カフェのテラス席は少し寒かったけれど、風が気持ちいい。
「えーと、私はエビのトマトクリームパスタで。紗絵ちゃんは?」
「・・・・私は、スモークサーモンとアボガドのサンドイッチお願いします」
「かしこまりました。少しお待ち下さいね」
オーダーを手にキッチンに向かう店員さんを眺めながら、さつきが話し始める。
「紗絵ちゃん、部長に何を頼まれたの?」
「あー、うん。上島さんがダウンしたから、2週間上島チームの面倒見て欲しいって」
「えー、紗絵ちゃん大丈夫かな」
「さつき、上島さんのこと何か聞いてる?」
「うん・・。上島さん、メンタルやられたって。相当追い詰められてたみたい」
「そっか、そうだよね・・。しばらく厳しい状態続いてたしね・・」
「上島さんのことも気になるけど、私は紗絵ちゃんの身体の方が心配。健診、引っかかったんでしょ?」
「うん、まぁ・・経過観察って・・」
込み入った話になりかけた時、タイミング良くパスタとサンドイッチが運ばれてきた。
「2週間だから。美味しいもの食べて、乗り切るつもりだよ」
「よく言う・・さっきは吐きそうとか言ってたのに」
「アハハ」
「紗絵ちゃん、ほんとに無理しちゃダメだよ。紗絵ちゃんだって、ギブアップしていいんだからね」
「さつき・・」
「ランチもお酒も付き合うからさ。しんどくなったら、すぐに社内チャット送ってよ」
2週間なら・・。
そのくらいなら、なんとか頑張れそうな気がした。