いつか再び
第三章 またいつか
夜。
私は今日のことを振り返った。
とっさにいじわるしたけど、あのお義父さんもお義母さんも、千春ととても幸せそうに暮らしてるんだ。
私が入る隙間なんかない。
だから、本当のことは告げずこのまま帰ろう。
そう決意して私は家を出た。
素敵なご両親に出会えて、本当に良かったね。
千春。
会えて良かった。
すごく楽しい時間をありがとう。
幸せな時間を、ありがとう。
私、国に帰ったら、やるべきこと、見つけたんだ。
街を歩いていると、ふと見慣れた人影が見えた。
「……あれ、千春?」
「深春……。」