いつか再び

ふと、海斗が笑った。

海斗にも、弟や妹をつくってあげたい。



「深春。」





「……お母様。」




「大変そうね。」



「でもいいの、お母様。私がやりたくてやってることですから。」



そう、私が千春に会いたくて。
私の世界を見せてあげたくて。
ここがわたしの生まれ育った世界なんだよって
そう、見せてあげたいの。


だから頑張ってる。


そして


「お母様だって、会いたいですよね?」



母になってからこそ
分かることもある。



「もちろん。1日だってあの子を想わなかった日はないわ。」



そう、大切な自分の子。



会わせてあげたいんだ。
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