いつか再び



「ごめんなさい、お父様、お母様。聞くつもりはなかったのですが……。」




私が謝ると、お父様とお母様は『しまった』という表情を見せた。




「すみません、私は深春のためなどと言って黙り続けることは出来ません。」




次の瞬間、お母様はお父様にそう言って頭を下げた。



そうして私の方を見て、




「夜、すべて話すわ。」




それだけ言って奥の部屋へと戻ってしまった。




お父様もお母様を追うようにして奥の部屋へと向かった。





一体、何を言おうとしてるのか……





気になって、そのあとのことは覚えていない。




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