冷血公爵様が、突然愛を囁き出したのですが?
Side マリエーヌ
「マリエーヌ! マリエーヌ! どこにいるんだ!?」
公爵様が……私の名前を呼んでいる?
何日にも渡って雨が降り続けて、ようやく晴れた日の朝。その声は屋敷の中に響き渡った。
声の主はこの屋敷の主であり、私の夫――アレクシア公爵様。
公爵様の声は、いつもの様に自分の部屋で一人、身支度をしていた私の耳にも届いてきた。
三日前から原因不明の高熱を発症した公爵様は、ずっと自室で寝込んでいたみたいだけど、熱はもう大丈夫なのかしら?
部屋の外からは、屋敷の使用人達がバタバタと慌ただしく走っていく足音が聞こえてくる。
「公爵様!? どうされましたか!?」
「うるさい! 僕に近寄るな! 今すぐマリエーヌに会わないといけないんだ! マリエーヌ! いるんだろう!? マリエーヌ!」
その声は段々と私がいるこの部屋へと近付いてくる。
でも、なんで私を探しているの?
昨日まで、公爵様に名前を呼ばれた事なんて一度も無かったのに――
公爵様が……私の名前を呼んでいる?
何日にも渡って雨が降り続けて、ようやく晴れた日の朝。その声は屋敷の中に響き渡った。
声の主はこの屋敷の主であり、私の夫――アレクシア公爵様。
公爵様の声は、いつもの様に自分の部屋で一人、身支度をしていた私の耳にも届いてきた。
三日前から原因不明の高熱を発症した公爵様は、ずっと自室で寝込んでいたみたいだけど、熱はもう大丈夫なのかしら?
部屋の外からは、屋敷の使用人達がバタバタと慌ただしく走っていく足音が聞こえてくる。
「公爵様!? どうされましたか!?」
「うるさい! 僕に近寄るな! 今すぐマリエーヌに会わないといけないんだ! マリエーヌ! いるんだろう!? マリエーヌ!」
その声は段々と私がいるこの部屋へと近付いてくる。
でも、なんで私を探しているの?
昨日まで、公爵様に名前を呼ばれた事なんて一度も無かったのに――
< 1 / 16 >