7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
「おじちゃん、泊って行って! 」
抱っこされている凛太朗が言った。
「僕、おじちゃんと離れたくないもん。おじちゃんと一緒に寝たい」
ギュッと抱き着いて来た凛太朗の頭を、奏弥はそっと撫でた。
もしかして、この子達は俺をわざと引き止めようとしているもかもしれない。
何となくこの子達の言っている事は、凛さんの心の声のように聞こえる。
「分かったよ、一緒にいるよ」
「本当? 」
「うん。安心していいよ」
聖龍も嬉しくなり奏弥に飛びついて来た。
「おじちゃん、今日は一緒に寝ようね」
シレっとしていた聖龍がニコっと笑った。
その笑顔は翔次とそっくりだった。
結局、奏弥は凜の家に泊る事になった。
狭いアパートは2LDKで、リビングとキッチンの他は2部屋あり、後は洗面所とトイレとお風呂だけ。
一軒家に比べると狭くて窮屈に思えるが、それでも奏弥は広い一軒家よりも幸せに感じた。
凛太朗と聖龍と一緒にお風呂に入った奏弥。
凛太朗が奏弥の背中を洗てくれて、聖龍が頭を洗ってくれた。
3人で浴槽に入るといっぱいいっぱいだが、とても心地よくて凛太朗も聖龍も大喜びしていた。
凜は奏弥の着替えを用意した。
よく幸治が止まりに来ていて、新しい男性用の下着やパジャマが置いてある為、それを使った。
幸治は趣味が若々しく、色具合も若者向きの下着で、パジャマもスウェットタイプのグレー。
お風呂から出てくると、凛太朗も聖龍もとてもご機嫌で奏弥の傍から離れようとしなかった。
奏弥は凜に、ゆっくりお風呂に入って来てと言ってくれた。
いつも凜は、ゆっくりお風呂に入る事はできず、凛太朗と聖龍が一緒にお風呂に入っている間に寝る準備をして、自分がお風呂に入る時は短時間で上がってこないとまだ小さい凛太朗と聖龍が心配で、ゆっくりとお湯につかる事もできないままだった。
今日は奏弥がいてくれる事から、久しぶりにゆっくりお湯に疲れて凜はホッとしていた。
凜がお風呂から出てくると、凛太朗と聖龍は寝てしまっていた。
お布団を敷いておいた事から、眠いと言った凛太朗と聖龍を奏弥が寝かしつけてくれたようだ。