7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
翌日。
目を覚ました奏弥は、コトコトと何かを包丁で切っている音で目が覚めた。
朝方になり、奏弥は凛太朗と聖龍の傍に戻って行った。
ぐっすり眠っていた凜太郎と聖龍は、奏弥がいなかった事に気づいていないままずっと眠っていた。
目を覚ました奏弥が起きてゆくと、キッチンで凛が朝ご飯を作っていた。
コトコトと切っていたのは、お味噌汁に入れる具材を切っている音だった。
料理を作っている凜の姿を見ると、奏弥は幸せな気持ちを感じた。
「おはよう…」
奏弥が声をかけると、凛は手を止めて振り向いた。
「おはようございます」
「いいなぁ、こんな朝。美味しうなお味噌汁の匂いがして、料理を作っている女性の姿を見るのって。…俺、ずっと諦めていたから…」
嬉しいけど…なんて答えたらいいのか分からず、凜は黙っていた。
「あ…顔洗ってくるよ」
答えずらそうな凜を見て、奏弥が起点をきかせた。
「洗面所はお風呂場の隣です。新しい歯ブラシと、タオルを置いておきましたので使って下さい」
「有難う」
洗面所へ向かう奏弥を目で見送り、凛はご飯作りの続きを始めた。
暫くして。
奏弥が歯磨きをして戻ってくると、凛太朗と聖龍が起きてきた。
「おはよう、凛太朗君、聖龍君」
「おはよう…」
「おはようございます」
目をこすりながら挨拶をした凛太朗と聖龍。
「2人共、歯磨きは自分で出来るかい? 」
「うん」
「できるよ」
「そっか。じゃあ、早く済ませておいで」
凛太朗と聖龍を連れて、奏弥は洗面所に向かった。
その間に凜は朝食をテーブルの上に並べた。
小さいながらも懸命に歯磨きをしている凛太朗と聖龍。
そんな2人を見ていると、奏弥は幸せな気持ちになれた。
よく小さい頃、翔次と一緒に歯磨きをした事を思い出しながら、凛太郎と聖龍を見ていた奏弥。