7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

 朝ごはんを食べ終わて、奏弥は一度家に帰る事にした。

「また来てくれる? 」
 聖龍がちょっと拗ねたような目で奏弥を見た。
「うん、また来るよ」
「…おじちゃんと一緒に、どこか行きたい」
 
 そうだなぁ、土日は何も予定がないからこの子達を連れてどこか行くのもいいかな。
 
 奏弥はヨシヨシと、聖龍の頭を撫でた。

「どこに行きたい? 」
「一緒に、行ってくれるの? 」
「ああ、いいよ。行きたいところを、教えてくれる? 」
「…動物園に行きたい。…僕、まだ行った事がないから」
「分かった。じゃあ、一度帰ってからまた来るから」
「嫌だ。おじちゃん、帰ったらもう来てくれないもん」
「そんな事ないから、心配しなくていい」
「じゃあ、僕も一緒に行く」

 ギュッと奏弥の袖を握った聖龍。
 まるで、行かないで! と引き止めるように、強くギュッと握ってきたその力に、奏弥は聖龍がずっと胸に秘めてきた不安を感じたような気がした。

 本当はきっと、お父さんが欲しいのだと思う。
 でも、お母さんを気遣って言わないのだろう。

「いいよ、じゃあ一緒においで」
「本当? 」
「うん。それから、動物園に行こう。今日と明日は、おじちゃんの仕事も休みだから好きなだけ一緒にいられるよ」
 
 拗ねた様に見ていた聖龍の目が、だんだんと喜びの目に変わって行った。


 とりあえず家に帰って着替える為、奏弥は聖龍を連れてい行った。
 凛太郎は凜と一緒に、後から合流する事になり、2時間後に駅前で待ち合わせする事になった。
 お昼はお弁当を作ってと聖龍が言った事から、家にある材料でお弁当を作る事にした凜。
 凛太朗は小さな手で、おにぎりを作るのを手伝ってくれた。
 ご飯をおわんについで、ふりかけをかけてラップで包んで作ってくれる小さなおにぎりだが、とても美味しそうに見える。

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