7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

 リビングで疾風と凜が話していると、聖龍が起きてきた。

 奏弥のパジャマを着ている聖龍は、随分とぶかぶかしていてズボンは引きずっていた。

「あらあら、一人で起きてきて大丈夫? 聖龍君」

 まだちょっと虚ろな目をして聖龍は奏を見た。
「…お腹…空いたから…」
 ちょっと恥ずかしそうに聖龍が言った。
「そうだったの。じゃあ、何か作るわね。お熱が出ているから、お粥でも作ろうかな」
「…オムライス…まだある? 」
 
 あ…覚えていたんだ、昨夜のオムライス。
 でも冷蔵庫にしまってあるから、もう美味しくないかもしれないなぁ…。

「昨日、食べれなかったから…食べてもいい? 」

 照れながらも素直に言う聖龍は、昨日とは違いとても可愛い男の子に見える。

 奏はヨシヨシと聖龍の頭を撫でた。
「ちょっと温めてみるから、座って待っててね」

 ひょいと聖龍を抱っこして食卓の椅子に座らせた奏は、そのまま冷蔵庫からオムライスを取り出してレンジで温め始めた。

「聖龍君、こんにちは」

 疾風が傍に歩み寄ってくると、聖龍はこくりと頷いた。

「これ、パジャマ買って来たんだ。着ているパジャマは大きすぎるから、こっちに着替えよう」
「はい…」

 素直に返事をした聖龍に、疾風は嬉しくなった。

 新しく買ってきたパジャマを聖龍に着せると、子供の頃の翔次にそっくりで。
 よくキャラクターのついたパジャマを着て、喜んでいた無邪気な翔次を思い出す。

「よかった、とっても似合っているよ」
「…有難うございます…」

 ペコリと頭を下げた聖龍。
 そんな聖龍を見ると嬉しくて、疾風はギュッと抱きしめた。

「…私は、聖龍君のお爺ちゃんだよ。好きなだけ、甘えて構わないから。なんでも言いなさい」
「はい…」

 奏が温めたオムライスを持ってきた。

「お待たせ聖龍君。ちょっと熱いから、食べさせてあげるわね」

 オムライスをスプーンにとって、冷ましながら聖龍の口に持って行った奏。
 ちょっと戸惑っていた聖龍だったが、素直に口を開けて食べさせてもらった。

 また熱が下がりきっていない為、そんなに食べれないようだがとても美味しそうに食べてくれた聖龍。

 半分くらい食べ終わると、お腹いっぱいと言った聖龍。
 オムライスを食べ終わると、暫く起きていたがまだ熱がある為寝室へ戻って休む事にした。
 
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