7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
私は道具でしかないのね
翌日になり。
奏弥が出勤する時間になり、奏が聖龍を家まで連れて行く事になった。
タクシーを呼んで宗田家に向かう聖龍と奏を見送って、奏弥はそのまま出勤して行った。
週初めは社内も大忙しでバタバタしている。
今日は奏弥は外せない会議があり、午前中に資料をまとめていた。
しかし…。
ん? と、奏弥は予定表を見直した。
いつも祥子から渡される予定表に、今日の会議の事が書かれていないのだ。
会議中止の連絡は入っていないが…
ただのミスなのだろうか?
「あの、末盛さん。今日は午後から重要会議が入っている筈なのですが」
「え? 」
「予定表に書かれていませんので」
「あれ? そうでしたか? すみません」
ニコット笑って答えた祥子だが、なにかここに意識がないような目をしていた。
奏弥はそのまま仕事の続きを始めた。
午後になり。
奏弥は会議の為、会議室へ向かった。
祥子も一緒に会議室へ向かったが、本来持ってこなくてはならない資料を持ってきておらず取りに行った。
先に会議が始まる中。
祥子は社長室へ向かって歩いて行った。
コンコン。
社長室のドアをノックした祥子。
「はい、どうぞ」
疾風の声が聞こえて、祥子はドアを開けて社交室の中へ入って行った。
「社長、失礼します」
いつもの笑顔で、証拠は疾風に歩み寄って行った。
「末盛さん、どうかしたのかい? 今は、会議中じゃないのか? 」
「はい。実は…社長にお話がありまして」
「私に? 何の話しだ? 」
ニコっと嬉しそうに微笑んで、祥子はそっとお腹に手を当てた。
「実は私、子供ができたのです」
「え? そうなのかい? 」
「はい…。この子の父親は…副社長です」
フフっと笑った祥子は、まるで魔女のように怖い笑みを浮かべていた。
疾風は驚くよりも呆れたような目をして、祥子を見ていた。