7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
「副社長。このまま歩いていきますか? それとも、タクシーで行きます? バスがいいですか? 」
「だから…。ちょっと、話を聞いてもらえませんか? 」
「あ! タクシーがいいですよね、バスだと込み合っていますし。おなかの赤ちゃんにも、響くので」
グイッと奏弥の腕を引っ張った祥子は、そのまま歩き出そうとしたが奏弥が引き止めた。
「末盛さん。俺の話し、聞こえていますか? 」
「ええ、ちゃんと聞こえていますよ。副社長には、何度も好きだと言ってもらえて嬉しいです」
奏弥の言葉を聞き入れず、そのまま腕を引っ張りながら歩き出した祥子。
ちょっと待ってと、奏弥は引き止めようとしているが証拠の力が強く引っ張られてしまう。
「末盛さん! ちょっと待って! 」
呼び止めてもグイグイ引っ張る祥子に、奏弥は押されてしまい話す事も出来なかった。
すると。
階段のところまで来ると、祥子はニヤッと笑いを浮かべて奏弥を見た。
「副社長。永遠に一緒にいましょう、私と」
「え? 」
驚いた目を向けた奏弥に、まるで魔女の笑みのような笑い浮かべた祥子は、そのまま勢いよく奏弥を引っ張った!
「わぁ! 」
祥子に引っ張られた勢いに押された奏弥は、そのまま真っ逆さまに階段から転がり落ちてしまった!
その勢いで祥子も一緒に階段から転がり落ちて来た!
「きゃー! 」
「誰か落ちたぞ! 」
周囲にいた人達が驚いて声をあげる中、まさか様に転がり落ちてきた奏弥と祥子は、一番下の地面に叩きつけられてしまった。
奏弥の頭からは地面一面に、真っ赤な血が広がて行く…。
そして祥子はうつ伏せの状態で落ちてきて、顔面から真っ赤な血が広がっている…。
人だかりが群がる中、遠くから救急車の音が聞こえてきて、パトカーのサイレン音も聞こえてきた。