7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
宗田家では元気になった聖龍が、奏弥の帰りを楽しみに待っていた。
だが…
「痛い! 」
突然大きな声をあげて、聖龍が頭を押さえて蹲った。
「聖龍君? どうしたの? 」
奏が傍に駆けつけると、真っ青な顔をして頭を押さえている聖龍がいた。
「頭が痛い…おじちゃんが危ないよ…」
「え? どうゆうことなの? 」
プルルルル…
固定電話が鳴り奏は電話に出るために向かった。
「はい、宗田です。…はい、奏弥はうちの息子ですが。…え? …分かりました。すぐに行きます」
真っ青な顔をして電話を切った奏。
「どうしたんだ? 」
疾風がやって来て、真っ青な顔をしている奏の傍に歩み寄って行った。
「奏弥が…歩道橋から転落して病院に運ばれたって…。かなり重症らしいの…」
「そうなのか? じゃあ、急いで行こう! 」
そのまま聖龍を連れて、奏と疾風は金奈総合病院へと向かった。
奏弥が階段から転落して、大怪我をした事は凜の元にも疾風から連絡が入った。
しかし、怪我をしたばかりなので今はその後の連絡を待つために動かない事にした。
とりあえず聖龍だけは引き渡してもらう為に、家の近くまで奏がやって来た。
アパート近くの公園で、待ち合わせをした奏と凜。
凛太朗も元気になり一緒にやってくると、奏は昔の自分にそっくりたと言って凛太朗をギュッと抱きしめた。
「凜さん。私は、貴女を実の娘だと思っているわ。だから、これからは遠慮しなくていいから。いつでも頼って来てね」
「はい…」
「有難う、翔次の子供を産んでくれて」
「いえ…」
まだ気持ちがしっくりこない凜は、ちょっと曖昧な返事をした。
「凜さん。落ち着いたら、我が家で一緒に暮らしてもらえないかしら? 」
「検討してみますので、少し時間を下さい」
「分かったわ。とりあえず、このまま病院に行くから。また連絡するわね」
「はい」
凛太朗と聖龍に、ばいばいと手を振って奏は去って行った。