7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
 
 さやかが立ち去った後…。
 
 暫くすると…

 ピクっと奏弥の指が動き始めた。

 ゆっくりと起き上がって来た奏弥は、大きく深呼吸をした。
「やっぱり予測していた通りだったな…」

 傍にある観葉植物の中から、デジカメを取り出した奏弥は、先ほどさやかとやり取りをしていた内容を録画していた。 
 奏弥が背を向けた時、珈琲に何かを入れたさやかの行動も全て写っていて、最後に吐き捨てて行った言葉も録画されていた。

「次に狙われるのは…迫田医師か…」

 奏弥はデスクに戻りパソコンを開くと、誰かにメールを送った。

「…あの女は執念深い…だが、手段は1つしかない、単純な奴だ…」

 メールを送り一息ついた奏弥は、デスクの引き出しにある黒い瓶を手にした。

「これは完成だな。…良かった…」

 黒い瓶。
 それには英語で「中和剤」と書いてある。
 
 この中和剤がこの先、大きな展開を生み出す事になりそうだ。


 
 
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