7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
結婚式やってみよう
翌日。
変わらぬ朝を迎えた翔次と凜は、朝食を済ませてから写真館へ向かった。
駅前のオフィスビルの一角に、有名な写真館がある。
ここには芸能人一家の家族写真が飾ってあることもあり、人気の写真館である。
駅前を翔次と凜が歩いてくると。
「副社長、おはようございます」
派手な格好をした茶髪の若い女性が翔次に挨拶をして来た。
「おはようございます」
ナヨっとした笑みで挨拶を返した翔次を、横目で見ながら女性はそのまま歩いて行った。
「あ、おはよう」
「おはよう」
他の同僚に会った女子社員は合流して、そのまま歩いて行った。
「ねぇ、あれって副社長でしょ? 」
「うん、今日は休みって聞いてたけど」
「隣にいる女の人って、誰だろう? 」
「さぁ、取引先の誰かじゃない? 」
「そっか。あの副社長に彼女なんかできっこないもんね」
「そうよね、お父さんはイケメンなのに。息子は真逆だからねぇ」
「お兄さんは、お父さんに似てイケメンって聞いているけどね」
遠目で聞こえて来た翔次の悪口に、凛は何故かムッとした。
翔次にも聞こえているようだったが、特に気にしていない顔をしている。
あんなことを言われて…悔しくないのかしら?
チラッと翔次を見た凜。
平然としている翔次は、言われなれているのかもしれない。
オフィスビルの一角にある写真館に到着すると、綺麗なウェディングドレスが用意されていた。
全体的に宝石のような綺麗な石がついていて、ふんわりとした妖精のようなデザインで、首元から方と腕全体が綺麗なレースで覆われている。
凛のイメージにピッタリのようなウェディングドレスで、見た目もとても高そうなドレスだった。
そのまま凜は着替えの為、控室へ入って行った。
翔次はシンプルな純白のモーニングで、ササッと着替えが出来る。
「あの、メガネはどうなさいますか? 」
着替えを終えた翔次に、付き添いの人が言った。