7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
確かにどこか翔次は何かを背負っているような目をしていた。
よく見るとあまり顔色も良くなく、見える首元はかなり痩せているようにも見える。
「ねぇ、お願い。1週間がダメなら、3日でもいいから」
言いながらニコっと笑った翔次の笑顔は、子供っぽいがとても悲しそうに見えた。
「…分かったわ…」
スッと銃を下ろした凜は、一息ついた。
「じゃあ、1週間後にまたここに来るわ。その時は、予告なく射殺するから」
銃をポケットに閉まった凜は、そのまま去って行こうとした。
「待って! 」
ギュッと凜の腕を掴んで引き留めた翔次。
なに? と、凜は顔だけ振り向いた。
「ねぇ、一緒に帰ろう」
「嫌よ! 」
「どうして? 彼女になってくれるんでしょう? だったら一緒に帰ろうよ! 」
まるで小さな子供がせがんでいるように、翔次は凜の腕を小さくゆすっていた。
なに? この子供みたいな仕草は…。
そんな仕草されたら…。
「しょうがないわね。いいわよ、その代わり駅前までよ」
「うん! 」
満面の笑みを浮かべた翔次は、まるで幼い子供の様に見えた。
そのまま一緒に帰る事になった翔次と凜。
2人が一緒に歩いていると結構目立つ。
ビッグカップルが歩いているかのように、その空間だけが別世界のように見えてくる。
通り行く人も羨ましそうに振り向いていた。