7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…
「…凜さん。…僕は、お見合いの書類を見た時からずっと。…凜さんに恋していた。…写真が無くても、なんとなく凜さんの顔が見えてきたような気がして。この人を幸せにしたいって思ったんだ。…もう、病気の事は判明していたから。僕の命がある限り愛していたいって、そう願っていた…。あの夜、凛さんが現れた時はびっくりしたけど嬉しくて。今すぐ殺さないでって、お願いしたのは入院するまでの間、凛さんといたかったからなんだ。断られて、直ぐに殺されちゃうかもしれないって思ったけど。凜さんの目を見ていたら、とても人を殺せる人じゃないって思えたから…」
スッと凜の頬に涙が伝った…。
「父と母が…人質のようになっていて…。貴方を殺さないと、死んでいしまうので…。ごめんなさい…」
「やっぱり、事情があったんだね。もういいよ、何も心配しなくて」
ヨシヨシと、頭を撫でてくれる翔次の手がとても優しく重苦しかった凜の頭の中にスーッと光が差し込んでくるように感じた。
「有難う、僕の下に来てくれて」
お礼を言った翔次をそっと見上げた凜。
涙がいっぱいの目で見られると、翔次は愛しさを感じた。
「…初めから、死ぬのが判っていたのですか? だから、私に殺されてもいいって思ったのですか? 」
「うん…。死ぬ前に、心から愛した人と一緒にいたかったんだ」
「私なんかと? 」
「僕にとって凜さんは、最高の人だよ」
「私…弁護士で…。裁判で、依頼人を死なせてしまった事があります…。自殺だったのですが、私が真相を探りすぎてしまった事からそうなってしまったのです…。そこからずっと、逃げていて…。それで、自分はダメな人間だと思い込んでしまい。ずっと、姉の言いなりになる事しかできませんでした」
悔しさと悲しさが混同して、凛はギュッと翔次の腕にしがみついた。
その力から、凜がどれだけ悔しい思いをしたのか、翔次にも伝わって来た。