7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

 あの駅前で翔次に助けられてから、周りには「副社長と付き合っています」と言い出していた。
 そして指輪を買って来たのか、左手の中指にはめて「婚約指輪をもらった」と話し始めたのだ。
 今まで翔次の悪口を言っていたのに、急に交際している等と言い出した亜紀に不信感を抱く社員は少なくなく、一緒に受付にいた女子社員は怖いと思っていた。
 昨日は亜紀が凜に酷い事をと言っている所を遠目で見ていて、疾風に通報したのだ。

 
 凜は昨夜は翔次の家に戻ろうとしていたが、疾風に呼び止められ一人では危険だからと言われ宗田家にやって来た。

 疾風の妻奏は、凛が来ると目を潤ませて喜んでいた。
 翔次と似ている顔立ちに、キリッとした切れ長の目が魅力的な奏。
 目元だけを見ていると、奏弥にそっくりである。
 軽やかな茶色の髪をショートにして、活発的に見えるが話し方は上品でお屋敷の奥様のようだ。
  
 宗田家に到着したのは21時を回っていたが、お腹が空いているでしょう? と言って、奏が軽食を作ってくれた。
 特別な料理ではなく、暖かいおうどんだったが、その味はほっこりとさせられる味で子供の頃によくが作ってくれた味に似ていて懐かしかった。

 急に言ったにもかかわらず部屋も用意してくれていて、落ち着いた空間の部屋でぐっすり眠れた。

 着替えが無かった凜だったが、奏が仕事の関係でもらった下着を渡してくれて、新しい服も用意してくれた

 用意された服は、凛が日頃着たことがないワンピースだった。
 シックな感じの茶色で、襟元に白いレースがついていて後ろにリボンがついているデザインで可愛さをアピールしている。
 スカートの丈も膝にかかる程度の長さで、日頃隠している綺麗な凜の足が見えてとても魅力的である。
 着なれない服に、凜は恥ずかしそうにしているがショートヘヤーの凜にもとても似合っていていつもより若々しく見える。
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