男装魔法使い、女性恐怖症の公爵令息様の治療係に任命される
「その必要道具だけど、魔術の発動は魔力なしでできる?」
「できません。私が必要な道具を揃えても反応しないです」
「そう、魔力がないから、だよね?」
ティーカップを戻した彼の目が、求めていた回答だったと満足するように笑って、エリザはきょとんとした。
「私はジークの病気を疑っている。報告書を読んだけれど三日かけて検証しても、ジークは君には女性恐怖症の反応を一つの起こさなかったんだろう?」
試した日のことを思い返す。
「そうですね。そのあとも発症は確認されていません」
「私はルディオ達から話を聞いていた時から、ずっと疑問だったんだよね。ジークは、君なら触れても平気だろう?」
「はぁ。女と思われていないからなのでは?」
自分に色気も魅力もないことは分かっている。今回の治療係任命のせいで、ますます自信喪失したところだ。
すると、フィサリウスが「そんなことはないよ」と苦笑をこぼした。
「できません。私が必要な道具を揃えても反応しないです」
「そう、魔力がないから、だよね?」
ティーカップを戻した彼の目が、求めていた回答だったと満足するように笑って、エリザはきょとんとした。
「私はジークの病気を疑っている。報告書を読んだけれど三日かけて検証しても、ジークは君には女性恐怖症の反応を一つの起こさなかったんだろう?」
試した日のことを思い返す。
「そうですね。そのあとも発症は確認されていません」
「私はルディオ達から話を聞いていた時から、ずっと疑問だったんだよね。ジークは、君なら触れても平気だろう?」
「はぁ。女と思われていないからなのでは?」
自分に色気も魅力もないことは分かっている。今回の治療係任命のせいで、ますます自信喪失したところだ。
すると、フィサリウスが「そんなことはないよ」と苦笑をこぼした。