男装魔法使い、女性恐怖症の公爵令息様の治療係に任命される
これまで婚約者になりそうな候補の女性と一対一で会うことを拒絶しまくっていたジークハルトが、十九歳になって初めて会うことを了承したのだ。
その成長ぶりにラドフォード公爵も感激していた。
いや、感激と同時に、感謝もしていた。
「これで君も守られればいいのだが」
「はは、は……」
今回の話、まったく無関係ではないエリザは令嬢ご訪問の準備の中、廊下で立ち話を求めてきたラドフォード公爵に引きつり笑いを返した。
クリスティーナといえば、先日のパーティーの際に【赤い魔法使い】に見惚れ、彼女を溺愛している父親が『公爵家嫡男よりも大魔法使いと結婚する方がいいかも……?』と、とんでもない妄想を一瞬駆け巡らせた相手だ。
この二人の顔合わせの茶会をすることになったきっかけは、彼女の父であるロッカス伯爵から提案があったからだ。
元々、どの令嬢よりも雰囲気がおっとしているクリスティーナの方が、ジークハルトの結婚相手としては有力候補だ。ラドフォード公爵としてもこの機会に、エリザへの恋心疑惑を払拭しようという目的もあるらしい。
その成長ぶりにラドフォード公爵も感激していた。
いや、感激と同時に、感謝もしていた。
「これで君も守られればいいのだが」
「はは、は……」
今回の話、まったく無関係ではないエリザは令嬢ご訪問の準備の中、廊下で立ち話を求めてきたラドフォード公爵に引きつり笑いを返した。
クリスティーナといえば、先日のパーティーの際に【赤い魔法使い】に見惚れ、彼女を溺愛している父親が『公爵家嫡男よりも大魔法使いと結婚する方がいいかも……?』と、とんでもない妄想を一瞬駆け巡らせた相手だ。
この二人の顔合わせの茶会をすることになったきっかけは、彼女の父であるロッカス伯爵から提案があったからだ。
元々、どの令嬢よりも雰囲気がおっとしているクリスティーナの方が、ジークハルトの結婚相手としては有力候補だ。ラドフォード公爵としてもこの機会に、エリザへの恋心疑惑を払拭しようという目的もあるらしい。