男装魔法使い、女性恐怖症の公爵令息様の治療係に任命される
その様子を見ていたルディオが、きょとんとした顔で首を傾けた。
「ジーク、お前、教師にもこんな忠実じゃなかっただろ」
「このままだと駄目なのも分かっているし、それに……」
「それに?」
「なんだか逆らってはいけないような圧もある気がするというか……彼は強い魔法使いですから、僕がこれまで関わってきた講師の中で一番偉い人でもあります」
「まぁ、そりゃそうだな。魔法使い名で証明書が降りるのは【強い】に分類された、特別な魔法使い達だけだからな」
そんなことになっていたらしい。
(でも圧を感じてるのって、たぶん私が女性であることを感じ取って恐怖心を覚えているだけなのでは?)
隠している性別が作用している可能性が浮かんだ。
超能力のような鋭い女性センサーを発動させているジークハルトが、この数日まったく性別に気付く様子がないのは不思議だ。
いちおう、エリザだってあまり近付かないようには気を付けている。
とにかく、触らないことも大事だ。
「ジーク、お前、教師にもこんな忠実じゃなかっただろ」
「このままだと駄目なのも分かっているし、それに……」
「それに?」
「なんだか逆らってはいけないような圧もある気がするというか……彼は強い魔法使いですから、僕がこれまで関わってきた講師の中で一番偉い人でもあります」
「まぁ、そりゃそうだな。魔法使い名で証明書が降りるのは【強い】に分類された、特別な魔法使い達だけだからな」
そんなことになっていたらしい。
(でも圧を感じてるのって、たぶん私が女性であることを感じ取って恐怖心を覚えているだけなのでは?)
隠している性別が作用している可能性が浮かんだ。
超能力のような鋭い女性センサーを発動させているジークハルトが、この数日まったく性別に気付く様子がないのは不思議だ。
いちおう、エリザだってあまり近付かないようには気を付けている。
とにかく、触らないことも大事だ。